復興は私の使命

真の政治主導による東日本大震災の早期復興

真の政治主導による東日本大震災の早期復興

東北志士の会


  東日本大震災は過去に例を見ない大災害であり、阪神大震災の規模を大きく上回る。また、「大地震」、「大津波」、「原発事故」の複合災害、原発事故による二次災害たる「原発起因災害」など、その程度、拡がり、質において大きく異なる。阪神大震災は、大都市地域中心で、経済財政力が強かったが、東日本大震災は経済力、財政力が弱い地方であり、過疎化、高齢化、一次産業が特徴。
  菅民主党政権は、原発事故対応に見られるように指揮命令系統が混乱。対策も後手後手で、あらゆる対策が遅く、被災者を窮地に追い込んでいる。総理肝いりの復興会議は、復興ビジョンは提言するものの実現への具体的な道筋をどう描けるのか、現状では疑問である。時間はまってくれない。東日本大震災は、戦後最大の国難である。政治のリーダーシップが今ほど問われる時はない。

1、    政治のリーダーシップを取り戻せ、国の統治(ガバナンス)の強化

  菅民主党政権は司令塔不在であり、国家の中枢が機能していない。官僚排除の誤った政治主導と節電担当大臣等のポスト連発、組織いじり。官邸は対策本部が乱立し、場当たりの政治主導で政と官が機能していない。
  東日本大震災を復旧から復興へ。東日本の発展にむけて新たな創造につなげていくには、司令塔機能の強化、指揮命令系統の一元化が必要である。プロの政治家が官僚を使いこなし、知恵・経験を活用、最終責任は政治家がとる、簡素、スピーディー、強力な統治の仕組みを構築する必要がある。
  復興への国家的ビジョンを早急に提示し、そうした構想をベースにした地域復興計画が策定されるよう、リーダーシップを発揮すべきである。
【 例:仙台空港のハブ空港化、首都機能を代替・補完する複合首都 】

2、    マニフェストを修正しばらまき4Kをやめ、復興財源を生み出せ

  大震災からの復旧、復興には膨大な財源を要する。復興財源を確保するには、まず、子ども手当や高速道路無料化などばらまき4Kをやめ、不要不急の事業を廃止し、歳出の優先順位をあらゆる組み換え、財源を生み出す必要がある。
  民主党内の調整ができないままに、マニフェストを修正せず、問題を先送りしていることがあらゆる政策を停滞させている。

3、    地域発意の重視、特区の柔軟活用

  地域復興総合ビジョンは、現場を重視し、地域が発想し、地元自治体主導のビジョンを創る。国は人材、知恵、財源で後押し支援。規制緩和や税制金融面で応援する「特区」は、地域の具体的ニーズを吸い上げ、特色ある地域づくりを促進する仕組みとして柔軟に運用すべきである。


4、    東日本の潜在的可能性を生かす

  新潟中越地震の「帰ろう山古志へ」の日本の心を忘れず、ふるさとを大切にする。集落という共同体、地域コミニティーに配慮した地域再生を。

  1. 東北には豊富な労働力、土地、工業用水があり、電子部品、先端素材拠点、自動車・同部品に強みをもち、先端技術分野の拠点も拡がる製造業の集積地。工業集積特区、サプライチェーンの再強化、高速交通体系の整備によりグローバルな競争力の強化をはかる。
  2. 東北の特色である農業、水産業、林業の一次産業を新たな東北復興モデルとして構築する。
    ・環日本海時代を展望し、秋田港をスーパー中枢港湾化、レアメタル等の資源戦略拠点、林業の再生とバイオマス戦略。
    ・三陸沿岸に稚仔・種苗生産及び研究施設、増養殖技術研究施設、海況調査など環境研究センターを集中的に設立し、水産業の一大研究拠点とする。
  3. 太陽光、風力、バイオマス、小規模水力発電等の新エネルギー、再生可能エネルギーの拠点にする。
  4. 世界をリードする放射線研究機関の創設等、先端医療機能の集積。健康医療の先導的モデル地区をつくる。
  5. 国家の危機管理の観点から首都圏直下型地震に備え、首都圏に近い東北の地を活かし、首都機能を代替・補完する「デュアル首都」を建設。
  6. 仙台空港周辺の広大な被災地を活用し、アジアの拠点ハブ空港を建設する。航空拠点を日本がもつことは我が国の将来にとっても有益。



5、    原発の早期収束をはかる


  本格的復興には、原発の収束が何よりも急がれる。初期の段階でアメリカの支援を断る、海水注入で総理のリーダーシップを演出した誤った政治主導をやめ、第一線で陣頭指揮をとる指揮官に現場を任せる。国は総力を挙げてバックアップ、支援。特に、過酷な現場で頑張っている実働部隊の人員強化、作業現場の環境改善等を応援することが何よりも必要。


6、    原発に起因する二次災害「原発起因災害」克服総合戦略を創設

  東日本大震災は大地震、大津波に加え原発事故と原発に起因する二次災害すなわち「原発起因災害」の四重苦に苦しんでいる。原発事故により放射性物質が飛散し周辺が汚染され、周辺の人々は避難を余儀なくされた。福島県は農産物から観光、工業製品に至るまで幅広い風評被害に見舞われ、県民は健康への不安、先の見通しがたたない状況に陥っている。しかしながら、原発事故に起因する二次被害、言わば「原発起因災害」には、未だ有効な手立ては打たれていない。前例のない「原発起因災害」を克服する総合的な対策を政策パッケージとして構築し、国家プロジェクトとして緊急に推進すべきである。


7、    地域の雇用を支える中小企業の再建、「地域創造復興国策ファンド」を創設せよ

  企業が復活しなければ雇用は生まれない。雇用が復活しなければ復興はない。今回の大震災により、直接被害を受けた企業だけでも約3万2千社、36万人分(4県44市町村)もの雇用が脅かされている。(東京商工リサーチより)
復興のためには企業の再建、産業競争力の強化が不可欠。しかし、企業はリーマンショック後、既存債務の信用保証、利子補給、繰り延べを受けている。さらに、震災により設備、財産を既存、新規の融資を受ければ二重の債務を負う。
  二重ローン対策は復興のために不可避的に重要だ。既に、復旧、復興のための信用補完の拡充、公的な低利融資制度も拡充、強化された。しかし、融資だけで企業を再建することは、極めて困難であり、融資には限界がある。必要なのはニューマネー、特に資本、中小企業に直接資本を注入する新たな仕組み、「地域創造復興国策ファンド」が必要だ。
  「地域創造復興国策ファンド」は、地域金融機関、政府系金融機関と連携し、資本の出資(種類株等)、既存債務の買い取り、債務の株式化、新規融資等により、被災地中小企業再生への国家的投資として捉え、従来の発想を超えた大胆な中小企業再生に取り組む。
  「地域創造復興国策ファンド」は、国の資金と共に被災地を応援する日本国中の資金を求める。